佐波太郎のブログ

第二次ベビーブーム産まれの場当たりダイアリー

カナザワ映画祭 雑感

ユアサアキラ監督の

「びっぐすり〜」

が、カナザワ映画祭期待の新人監督にノミネートされたご縁で初めて映画祭に参加しました。


残念ながら受賞はしませんでしたが、ユアサアキラ監督のクオリティが現時点で他の監督の方々と比較しても遜色が無い事が明確にわかり、これからも


「ユアサアキラ監督に寄生していけばなんとかなるんじゃないかな?」

「なんとかして?」

「早く東京行ってどうにかなって」


という、思いを強く致しました。

 

f:id:sanamitaro:20190718154002p:image


さて、カナザワ映画祭をご存知ない方は

を、ご覧になっていただくとしまして、演者として思ったり感じた事を徒然と書いて行きたいと思います。


今回の映画祭に行く事が決まり、エントリーされた作品を事前にチェックした際に

 

【ひとくず】上西雄大監督

 

【國の狗】小山亮太監督

 

この2つだけは観ようと思っていました。


「ひとくず」に関してはまず作品云々もありますが、上西雄大監督そのものに興味があり、また友人知人からも絶対に観ておけと言われていたので鑑賞予定に加えました。


作品につきましては虐待がストレートに表現されていて、何かの使命感を背負って作られたのだなと思いました。


徳竹未夏さんの責任の所在を虚空においているかのような無責任とはまた違うお芝居や、城明夫さんのDV男ではなく拷問官のようなあの表情、そして古川藍さんの方法が分からずに戸惑う事も許されない感のある子供への接し方など、ニュースで報じきられない背景の存在を感じました。

また、上西雄大さんの粗暴で野蛮で卑怯で学もモラルもなく、直情的に行動する主人公のお芝居は汎用性の高い


「バカ、ブス、アホ」


のセリフで構成されていて

「上西雄大さんはほんまはこんな人なんじゃないの?おっかない」

と思わせるお芝居でした。あのキャラであれば暴力的にも強い設定でもありえるのにあっさりとやられたりと、そこもまた生々しかったです。

 

で、子役の小南希良梨さん。

 

細かく書く事は差し控えますが、世に出ていく人はこの時点から既に凄いんやなあと自分の手遅れ感を再認識させられました。あんな泣き方と顔が出来る子役さんて他にもいっぱいいるんですか?観た事ないです。

 

もし、「ひとくず」をご覧になる機会がありましたら未見の方は必見です。


次に「國の狗」ですが、まずカナザワ映画祭の作品キャプションをご覧ください。

f:id:sanamitaro:20190718145520j:image

「引用ページ」プログラム|カナザワ映画祭2019「期待の新人監督」 in 金沢21世紀美術館シアター21|かなざわ映画の会

まず、警察官役の園田シンジさんのこの表情が気になりました。普通にいそうな警察官顔。その普通の警察官が普通の町工場の人と

「なんで戦うの?」

と、思いました。

 

で、目線を下げて小山監督の写真をご覧ください。

「何食べてんの?」

と、僕は思いました。

 

他の作品キャプションの監督さんの画像を見ていただくとわかると思いますが、基本的にちゃんとしてます。正面を向いた普通の写真や撮影時の写真、おシャンティな写真。今回のカナザワ映画祭の話題をかっさらった「歴史から消えた小野小町」の監督、大野キャンディス真奈さんでさえ、そのエキセントリックなテイストではなく真正面を向いて撮ってます。

小山監督

「何食べてんの?」

と、思いませんか?たぶん、ロケ弁の揚げ餃子だと思うのですが。

 

で、予告編を観たら警官役の園田さんが

「ジャンケンで勝った方が、撃っちゃおう」

と、言います。

 

「何を?」

 

負けた方が罰ゲームとして撃つならわかりますが、勝った方だとご褒美です。深読みして

「売っちゃおう」

かなとも思ったのですが、それだと予告の流れ的に変なのでやはり何かを撃つんだろうなと思いました。

 

「何で、戦い、何で食べて、何を、何故撃つの?」

と、物事つきたての幼児なみの好奇心でチョイスしたのですが、仕事の都合で間に合わず・・・・。でしたが、小山監督のご厚意で観る事が出来ました。それを書くと更に長くなり過ぎてしまうのでそれはまた今度という事で。

 

今回は

「ひとくず」と「國の狗 の予告編」

について書きました。

 

他に観た作品については、おいおいとまた徒然とアレします。ブログは勢いないとアレです、はい。

 

【PS】

僕の参加していた自主製作映画の時代と今の時代の差が凄すぎて戸惑っています。僕らの時代は自主製作映画はまんま自主製作映画でした。今はもはや商用映画との差は質では無く広告量くらいなもんではないでしょうか?

 

直近での映画祭で

「門真国際映画祭」

てのがあります。

5日間通し券が2000円という破格のお値段でこれからのクリエイターの熱量半端ない作品が観られます。

この門真国際映画祭でカナザワ映画祭で上映された4作品が上映されます。在阪の方で行かれる方がいらっしゃったら必見の作品をご紹介します。

 

●7/27

12:00~

OLD DAYS(監督:末松 暢茂・54分)

元暴走族の3人はそれぞれの日常を送っている。東京で些細な揉め事に巻き込まれた1人が突然地元へと帰る。その日は死んだ友人の命日であった。久しぶりに再会した彼らはかつての青春時代に向かっていくかのように走り出す

f:id:sanamitaro:20190718154154j:image

 

●7/27 

・17:05〜

【宮田バスターズ(株)】

(監督:坂田 敦哉・19分)

・飛来する宇宙生物から市民を守る民間企業・宮田バスターズ(株)。しかし駆除テクノロジーの進歩と共に会社の業績はどんどん下がっていく。そんな中、最新型の効かない新種の宇宙生物が飛来、社員は絶望的な戦いを強いられる

f:id:sanamitaro:20190718154159j:image

 

●7/27
・17:40~

【みそら】

(監督:黒澤 悠大・81分)

・仕事をクビになり彼氏にも浮気された女。彼氏の浮気相手から誘われ空き巣を計画するが、連れて行かれた先は女の弟が住む実家だった。好きも嫌いもからっぽ、そんな3人の話。

f:id:sanamitaro:20190718154218j:image

 

●7/27
・19:40〜

中村屋酒店の兄弟】

(監督:白磯 大知・45分)

・実家の酒屋を継いだ兄の元へ東京から弟が帰ってくる。久々に訪れた実家は昔のままの懐かしさの中に確実に変わってしまったものがあった。刻々と変わっていく今に戸惑うふたり。

f:id:sanamitaro:20190718154224j:image

 

「日時」

2019年7月24日(水)~28日(日)

「鑑賞料」

五日間通しチケット2000円

「場所」

門真私立公民館

「最寄り駅」

門真市駅から徒歩4分

 

門真市立公民館
〒571-0048 大阪府門真市新橋町34−24
06-6908-9114